【Coach Mag】ベン・ハーディ インタビュー

2016年のインタビュー。

『X-MEN: アポカリプス』の役作りのためになにか特別なトレーニングはした？
週に約６日、多くて日に２回トレーニングしたよ。ウエイトを使ったインターバルトレーニングをたくさんこなして、それに有酸素運動やファートレック走をミックスしてた。出来る限り引き締まった体型になりたかったんだ。僕のキャラクター（エンジェル）はとあるファイトクラブに囚われてる設定で、原始的で貪欲な状態だけどスーパーヒーローの筋肉も持ち合わせてるんだ。ほんと、食事がすごく恋しかったよ。

英雄的とはいえない事情で筋肉を痛めたことはある？
X-MENの撮影初日の前日にバスケで足首をひどく捻挫しちゃって、まともに歩けないせいでクビになるんじゃないかって怯えた。杖をついて歩いてる状態だったんだけど、どうにか撮影では頑張って３歩は歩けたよ。幸運なことに空を飛ぶキャラクターだったから立ってる必要はそんなになかったんだ、着地する必要はあったけど。あれはちょっときまりが悪かったし、プロらしい出来事だったとはいえないね。

ジムや筋トレをサボる言い訳で一番恥ずかしく感じるものは？
いっぱいあるよ。一番いい言い訳は、僕の住んでる下の階に赤ちゃんがいるから、自宅にミニジムがあるんだけど「下の赤ちゃんのことを思うと運動するわけにはいかないな」って考えるんだ。僕っていいやつだからさ。

レストランでヘルシーメニューを注文しておいて人が頼んだチップスを平らげたことはある？
自分がやられたらイライラするからやらない。レストランでヘルシーメニューを頼んだことはないよ。「これをポテト抜きでお願いします。料理に塩は入ってますか？ 塩も抜いてもらえます？」なんて言うのは嫌いだから。X-MENの間はそういうタイプにならざるをえなかったけど、嫌で仕方なかった。

ジムで大声を出すのは鬱陶しい？ それとも重要なこと？
呼吸は重要だけど大声は違うよ。そこに全力を注ぐのって嫌いなんだ。それがビッグガイってわけでもなくダメな運動法をしてる人の場合は特にね。ダンベルカールをしながら腕を振り回してるのを見ると「嘘だろ？」って思うよ。

健康やフィットネスのためにこれまで実践した中で最も極端なことは？
そこまで極端なことじゃないけど、上半身裸のシーンの数日前に塩分をカットして水を抜こうとしたことがある。そのときコミコンのためにロンドンからサンディエゴまで10時間の飛行機移動をした後にサンディエゴからモントリオールに飛んだんだ。飛行機移動はただでさえ脱水になりやすいから３日間ひどい頭痛がしたよ。

健康のためにアルコールを断った最長期間は？
禁酒はいつも難しいんだ。ウォッカソーダとか、あるいはテキーラみたいなヘルシーな酒を飲むようにはするけど、筋トレのために人生を棒に振るのはいいことだとは思わない。酒は飲めないし計画に遅れが出るからって出かけたがらない人達のことも知ってる。そういう風に生きるのが好きな人もいるし、それは悪くないけど、僕は楽しい時間を過ごしたいし人付き合いの機会を断らなくて済む方がいい。

冷蔵庫の中身で見られたくないものは？
ないね。缶ビールとかピザを恥ずかしいと思わないし、オフの期間にはそれを飲み食いするのが好き。俳優業のいいところは、仕事のために鍛える必要があるときは全力でやって、そうじゃないときは気を抜いていられることなんだ。人生単位のインターバルトレーニングみたいなものだよ。３ヶ月全力疾走した後は３ヶ月歩くって感じ。

これまでの人生のどこかで外見を気にせず自由に過ごしたことはある？
演技を始める前は今より少なくとも６キロは体重があったよ。Facebookにある自分の写真を見るとむくんで見える。本格的に俳優の仕事を始めてからはやめたけどね。悲しいかなこの業界では外見は重要だから。

フィットネスにおける憧れの人物は？
２人いる。１人はジョー・マンガニエロ（『マジック・マイク』）。とんでもなく鍛え上げてるし、彼の書いた『Evolution』は素晴らしい筋トレのガイド本だ。もっと最近だと、ジャスティン・セロー（『ガール・オン・ザ・トレイン』）。彼の半裸姿を見たら本当にムキムキだよ。たぶん彼が最新の憧れの相手だね。だけど僕はまだビールをやめる準備はできてないんだ……