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備忘録や情報まとめのメモ。間違いがありましたらご指摘いただけるととてもとても有り難いです。

『スリザー』パネル

2006年3月の記事より。

 ジェームズ・ガンエリザベス・バンクスグレッグ・ヘンリーマイケル・ルーカー、ネイサン・フィリオンが出揃い今回のホラー映画について語った。

私は幸運なことにユニバーサルからロサンゼルスでの今作のプレミアに招待され、その後アフターパーティーに出席し、今作の出演者やイーライ・ロスジョス・ウェドンなどのスペシャルゲストと話をする機会を得た。
翌日、我々は脚本・監督のジェームズ・ガン、そしてエリザベス・バンクス、ネイサン・フィリオン、グレッグ・ヘンリーマイケル・ルーカーを含むキャスト・クルーによるパネルに迎えられた。なんだか楽しい雰囲気で、ただし誰か一人に質問をすると全員がその質問に答え出した。誰もが自分たちの考えを自分なりに表現していた。

彼らの発言を分割してしまうと意味が通じないだろうし、これは読んでいてとても楽しい。質問は少ししかできなかったので、これがスリザーのキャスト・クルーの言葉の文字起こしだ。


ジェームズ、自分のルールを作り出すというのはどれだけ楽しかった?

ネイサン・フィリオン:で、その後にそれを破るのは。

ジェームズ・ガン:僕はこの生物の生態すべてを作り込む必要があって、初期の段階でそれを作ったんだけど――僕しか理解してないと思う。「それは不可能だよ、あいつはそうやって考えないから。彼にはその知識がないんだ、彼が持ってるのはこいつの脳でこいつの脳はなくて、きみの場合はなんちゃらかんちゃら」って僕が話すせいで現場ではきみたちにからかわれた。きみは「あなたにしかわからないよ」って感じだったね。

エリザベス・バンクス:車の中での説明台詞で、この病気は"意識がある"だか"意思を持ってる"だか"判断力がある"って話す台詞を与えられたんだけど、意味がわからなくて……

ジェームズ・ガン:その台詞喋ってたじゃん!

エリザベス・バンクス:でも未だに意味が掴めてないと思う。

ジェームズ・ガン:わかってるよ、あの台詞を聞くたびに「カットすればよかった!」って思ってる。

エリザベス・バンクス:「上からやってきた」っていう台詞を聞いて「わかりやすい!」って。

マイケル・ルーカーが遅れて部屋に到着)

マイケル・ルーカー:よーし始めようか、俺の到着だ。

ジェームズ・ガン:車中のシーンは気に入ってるんだ、すごく笑えるし観てて本当に面白い説明シーンって感じだから。ネイサンがやつらの大元は一つだっていう話をして、僕は『ストップ。ストップだ。なんで僕は続けてるんだろう?』って。その後にきみがあの台詞を言うんだけど、すごく芝居がかってた。

エリザベス・バンクス:違うの! ただ自分の喋ってる言葉が正しいかわからなくて。自分がなにを言ってるのかもわかってなかった!

ジェームズ・ガン:くすくす笑うのをやめればよかったんだ。台詞を言った直後に笑い始めるから。

エリザベス・バンクス:車のシーンは私たち全員が「これカットされるでしょ」って思ってた。

ジェームズ・ガン:きみが思ってたんだろ!

エリザベス・バンクス:使われるはずなかったのに!

ジェームズ・ガン:きみに笑える台詞がなかったからだ! 他のみんなはカットを望んでなかった!

グレッグ・ヘンリー:カットされなくて本当によかったよ。

エリザベス・バンクス:彼の母親とのトイレのくだりを撮ったのは一回きりでアドリブだったんだよね。

ジェームズ・ガン:出だしの部分はその前の夜に僕が書いた。シェルビーを妻(ジェナ・フィッシャー)が演じることになったから。別の男性が演じる予定だったんだけど、とあるドラマのパイロットに出るからって撮影の二日前にドタキャンしたんだ。幸運にも妻が街にいて、もうシェルビーとの会話のネイサン側のシーンはかなり撮ってたんだけど、男性でも女性でもいける内容だったから「ああ助かった」と思ったよ。それで妻に合わせて女性に合うように書き直した。そのうちのひとつが「昨夜のあなたのせいで詰まった」っていうシーン。その後彼が台本を離れてアドリブで釈明の台詞を喋ったんだ。

マイケル・ルーカー:それ本当なんだよ、木とか根っこが入り込んでいつも詰まるんだ。

ネイサン・フィリオン:きみの家?

マイケル・ルーカー:下水管の掃除のためにRoto-Rooterを呼ばないといけなかったよ。1927年の家でさ、いつも管が詰まるんだ。

ジェームズ・ガン:うちのもきみが来ると毎回詰まるんだけど。何食ってるの?

マイケル・ルーカー:おまえんちにも浄化槽あるの?

今作に影響を与えているものについて聞かせてもらえますか? 見るからに引用が目白押しですよね。

ジェームズ・ガン:そうだね、一番大きな影響、無二の影響は、(デヴィッド・)クローネンバーグだろう。僕は彼の映画が大好きで観て育った。クローネンバーグの好きな点の一つは、彼の映画はすべてが怖いという訳じゃないけど死ぬほど不気味ってことで、その不気味さを取り戻したかった。『ザ・フライ』のような映画は実際非常にユーモラスでキャラクターが生き生きしてる。ジェフ・ゴールドブラムのブランドルフライ役はアカデミー賞に値すると思ってるよ。だからまずはクローネンバーグで、それに80年代の色々な映画の影響を受けてる。『ZOMBIO/死霊のしたたり』、『バスケット・ケース』、フランク・ヘネンロッターの全作品……大ファンなんだ、彼は過小評価されてると思う。ジョン・カーペンターの『遊星からの物体X』には多大な影響を受けた。

マイケル・ルーカー:本当に愛していれば諦めることなんてできない。つまり、愛を手放しちゃえば簡単なんだ。世界を乗っ取ってすべてを食らって、みんなを妊娠させて他の人間は奴隷にできるだろう。全員が死んで去ったら別の星に移るんだ、だろ? だけどだめなんだ、愛さずにはいられない。わあ! それがはっきりした今作のテーマだった。脚本を読んだとき思ったんだ――いいかい、これは本当に素晴らしいラブストーリーなんだ。俺のキャリアについて知ってればラブストーリーに出られるに等しいんだってことがわかるよ。

ネイサン・フィリオン:きみはふたりも女の子にキスするよな! この映画できみ以外は誰も女の子にキスできてないのに!

マイケル・ルーカー:わかってるよ! ふたりにキスするしそのふたりのことは殺さない! あー、ひとりは殺したけど。俺が手を下したってわけじゃない。彼女は裂けたんだ、だろ。俺のせいじゃない。

ジェームズ・ガン:ルーカーはそのページに書き込みをしてやって来て「美しい、美しいシーンだ」って言ってた。「彼女は飼い葉桶で出産するんだ、マリアみたいに」と。

マイケル・ルーカー:だって俺はバプティストの家で育ったんだぜ。ふいにそこに牛や――まあ全部死んでるんだけど――牛や羊なんかがいて、内臓を抜かれてて、こういうイメージがあるんだ、そこには干草があって、わあ、彼女は小さな飼い葉桶にいるみたいだって。彼女はまさに出産するところなんだ。新人類に命を与えようとしてる。素晴らしいシーンだったよ……理解できた?

ジェームズ・ガン:ああ、完全に飲みこめた。僕の脚本の書き方で変なところの一つは――脚本の多くのバージョンで僕は彼ら(バンクス、フィオリオン、ヘンリー)の視点と彼(ルーカー)の視点を行ったり来たり切り替えたんだ。それである時は彼のことをヒーローとみなしてる。なぜなら僕からすれば彼は必要なことをしているだけで、それをきみがある意味裏切るんだ。彼視点ではこの上なく冷酷な人物だよ。

グレッグ・ヘンリー:ビッチはハードコアだ。

マイケル・ルーカー:彼女はカントリーミュージックなのさ。ほら、歌の中ではいつも問題は女性だろ。いつだって彼女のせいなんだ。

ジェームズ・ガン:そうだね、適者生存の概念で言うときみは適者だ。

エリザベス・バンクス:それだ!

毎朝特殊メイクを施されることや一日中その状態でいることはどんな感じでしたか?

マイケル・ルーカー:毎朝はする必要なかったよ、休みをくれたから。とてもうまく予定が組まれていてすごく嬉しかった。他の連中が瞼を持ち上げてさえいない時間から4、5時間前に現場入りすることもあったよ。まさに真夜中に行くんだ、午前3時に入って行って座って、他の誰かが撮影現場に来る前から5時間も仕事して。つらい場合もあるし寝られないんだ。俺がいびきかいたりなんかするとマスターたちがこう(顎を持ち上げる)して、「あれ、俺寝てた?」「ええ、寝てた。喋るのやめて。封が破れる」って。だけどメイクの程度は刻々と変わって、いくつかはそんなに悪くなかったよ。メイクを取り去るのが結果的に一番大変だったんだ、速すぎたら皮膚が剥がれちゃうし、遅すぎたら「頼むぜ、ここからとっと出たいよ!」ってなるし。

ジェームズ・ガン:彼はたくさんの痛みに耐えてくれた。彼はすごいよ。本当に素晴らしいんだ、彼が耐えないとならなかったものに耐えられた人はそう多くないだろうから。本当に賞賛に値する。

エリザベス・バンクス:とても印象的なプロ意識ね。

マイケル・ルーカー:その時はちょっとだけ苦痛だったけど、でもそうでもなかったよ。まあわかった、確かに痛かったよ、首がちょっとだけ痛かった。

ジェームズ・ガン:まだ肩にこぶがあるだろ。

マイケル・ルーカー:一日中腕を後ろに回しておかないといけなかったせいで肩を脱臼したんだ。義手を振り回してるときに肩が外れて。一度激しく動きすぎてポキッと音が聞こえて肩が壊れた。

ジェームズ・ガン:彼はその後も四時間仕事をして、別の日の夜まで僕には何も言わなかったんだ!

今作はこれから数年間引用されそうなとても素晴らしい短いジョークやとても素晴らしいやりとりに満ちていますね。どれくらいがアドリブでどれくらいが台本にあったんでしょう?

ネイサン・フィリオン:あなたが気に入った台詞や一番面白いと思った台詞、それは僕のだよ。

ジェームズ・ガン:僕が彼の為に書いた台詞ね。ほとんどの台詞は台本にあったけどアドリブもほんの少しある。それから現場でやりとりしたものも少しだけ。僕らは台詞を叫んでたんだ。ネイサンと僕は台詞を叫んだり叫び返したりをたくさんした。僕が『こう言え!』と言って彼が台詞を言う。実際、攻撃されているモンスターを見た彼が"That is some f*cked up sh*t"と言うシーンではその二秒前に僕がそう言うように伝えてるんだ、それが僕らの考え出したことだったから。だから台本に書かれたことをして、それから他の色々なアイデアを口にするような感じだった。"Looks like something that fell off my d*ck during the war."は撮影の五分前くらいにあの俳優にそう言うように伝えたんだ。彼にはこの映画で一つも台詞がなかったからすごく喜んでたよ!

エリザベス・バンクス:アドリブの多くはその時になって突然ビジョンが、場面が、情報がたくさん入ってきて生まれるものでもある。楽しい台詞を発見することがあるの。

ジェームズ・ガン:"That's some f*cked up sh*t"は実際そこにいたずんぐりした男を見たときに――

エリザベス・バンクス:彼のケツが垂れ下がってるのを見たときに!

ジェームズ・ガン:彼のケツが垂れ下がって身体を擦り付けてるのを見たときにね。

エリザベス・バンクス:彼がその台詞のインスピレーションを与えた。

グレッグ・ヘンリー:僕の台詞はほぼ台本にあったな。

マイケル・ルーカー:それにきみには素晴らしい台詞が。

グレッグ・ヘンリー:素晴らしい台詞があって、それらは全部台本に書いてあった。ジェームズの功績だ。

エリザベス・バンクスジェームズ・ガン――面白い人。

今作を観客と一緒に観て、リアクションには驚きましたか? すべて望んだとおりに受け取ってもらえたと思いましたか?

ジェームズ・ガン:観客のリアクションには満足だった――昨夜みたいなスクリーニングはいつも怖いんだ。先週はシカゴでホラームービー・ファンのための上映をして、それは上出来だったけど、昨夜のようなスクリーニングは業界の人間が大勢いるからさらに怖い――それに率直に言ってあなたたちのような人たちが大勢いるから――楽しんでくれるけど「この映画のいいところは? ダメなところは? どうレビューを書こう?」という風にも観てる。それから力を示したいのであろう監督やそうじゃない監督。それに多くの業界人に、エージェントやマネジャーなどの関係者たちも来る。たぶんみんな『カポーティ』の方がよほど観たかっただろうね。でも昨夜の結果はとても嬉しかった。

マイケル・ルーカー:素晴らしい結果だと思ったよ。俺らはあなたたちにそういうことを考えるのをやめさせて、たぶんスクリーン上での出来事をただ楽しませることができたと思う。囃し立てたり叫んだり悲鳴を上げたり笑ったりする声がたくさん聞こえたからね。目を覆う人も見かけた。

ネイサン・フィリオン:僕の母さんだ。

ジェームズ・ガン:ネイサンのお母さんの後ろに座る機会があったんだけど、彼女すごかったよ。僕はずっとネイサンのお母さんのことしか観てなかった。彼女がすごく怯えてて怖かった。

ネイサン・フィリオン:僕もだよ! 心臓発作で倒れるんじゃないかと思った。彼女はその日あまり体調がよくなくて頭がふらふらしてたから、僕は怖いシーンが近づくたびに手を握りしめて「オーケー、血が出るぞ。なにかが落ちてきて彼女の目の前に現れる」って伝えてた。それから実際、僕も怖かった。一度は跳び上がって、それから馬鹿だなと思ったよ、自分が出てるシーンだったから。

マイケル・ルーカー:どこで跳び上がった?

ネイサン・フィリオン:鹿のシーン。

マイケル・ルーカー:俺が跳び上がるシーンと一緒だ! 俺が何を思い出すと思う? 『鬼ママを殺せ』のフライパンで男をぶちのめすシーン。もう50回も観て何が起きるかわかってるんだけど、バン! のシーンでちびる。

ジェームズ・ガン:この映画が『鬼ママを殺せ』と比較されるのはもう飽き飽きだよ。

ネイサン・フィリオン:みんな狙ったとおりのところで笑ってくれたよね。むしろ多くのジョークで笑ってくれた。

エリザベス・バンクス:笑える台詞はだいぶ減ったけど。

ネイサン・フィリオン:これで戻ってくるさ。

ジェームズ、この映画の作り方にトロマでの経験はどう影響しましたか?

ジェームズ・ガン:トロマスタジオ社長のロイド・カウフマンは人からガラクタ商人のように思われてるけど、彼は自分の仕事を愛してるんだ。30年間続いてる秘訣は彼が真心を込めているという事実だと思うし、嫌いな人もいるだろうけど確実に彼の仕事が好きな人々はいて、それによってかろうじて彼はやっていけてる。なぜなら彼は自分の仕事を愛してるから。彼は僕に情熱や粘り強さや、やりたいことに向かい続け信じるものに従い続ける方法について色々と教えてくれた。ロイドにはとても感謝してる。そしてトロマは僕にたくさんの実習を与えてくれた――僕は映画学校には行かなかったけどトロマで働くことができて、プリプロダクションからロケハン、キャスティング、劇場での公開、MPAA(アメリカ映画協会)への対処などのあらゆる手順に携わることができた。とても実践的な教育だったよ。

マイケル・ルーカー:そしてそれは学校じゃ習わない。

ジェームズ・ガン:学校で学ぶこともあるけど、多くは違う。MPAAへの対処法は習わないよね。

MPAAといえば、今作においてMPAAとの経験はどうでしたか?

ジェームズ・ガン:素晴らしい友人であり素晴らしい男であるエリ・ロスが、僕らがこの映画を見せる直前に彼らに『ホステル』を見せてくれて、僕は一生彼に感謝するよ。実際の流血量を考えれば多いけど、僕らの作品は非現実的だからレイティングが高くなることを免れてるんだ。

つまりDVD用の未公開映像はない?

ジェームズ・ガン:未公開映像なら山ほどあるよ、僕は今作からできうる限りルーカーをカットしようと頑張ったからね。だからルーカーの映像は大量にある。

マイケル・ルーカー:俺のベストシーンは全部DVDに入ってるって言おうとしてたとこ。俺が書くことになったお気に入りの台詞は全部――

ジェームズ・ガン:それは特典にすら入ってないよ、友よ!

エリザベス、今作で耐えなければいけなかったムカムカする物事の中でも一番最悪だったのはなんですか?

エリザベス・バンクス:ルーカー。

マイケル・ルーカー:ハメやがったな!

エリザベス・バンクス:本当の話、この映画の撮影は冬の夜のバンクーバーだったの。ずっと雨が降ってて凍える寒さで、なのになんでか私たちは「すごく楽しい!」って思ってた。映画を振り返ったとき酷かったと思う場合もあるけど、今作はすごく楽しかった。仕事をするのに素晴らしい環境だったから、私に向かって投げつけられていたものや塗りつけられていた潤滑ゼリーは気にならなかった――最大の問題は、正直に言うと、裸足であのセットを歩き回らなくちゃいけなくて、床が偽のガラスと血と破片で覆われてたこと。下に塗り重なった物たちが私の足にこびりついてた。

マイケル・ルーカー:あれは意図的だったんだよ――きみを保護するためにあったんだ。

エリザベス・バンクス:しばらくしたら私の足を保護し始めたけどね。

ジェームズ・ガン:映画の楽しさがどれだけ関係しているかをそれが示してるよね。みんな映画作りの愚痴はいつも聞いてるだろうけど――そうだな、僕らの映画は肉体的に極めて厳しくてとても難しい作品だったけど、それでも楽しかったのは100%メンバーによるものだった。幸運なことに出演してもらえたここにいるみんな、そしてクルーも最高だった。僕らのクルーはとても献身的だったんだ。意欲ある人々を得られてラッキーだったよ。ぶっちゃけて言うと大抵の映画では、親切で現場にいる相手を全員人間として扱う俳優が一人いて、そして他の俳優たちは、そうだな、監督とプロデューサーと脚本家は人間だけど他の全員はただ動き回ってるだけのモノみたいに扱うんだ。この映画では出演者全員が100%全員に平等に接してた。おかげでこの途方もないエネルギーが生み出されたんだ。正直に言って僕はとてもツイてるよ。

マイケル・ルーカー:それはさ、俺らがトレイラーに戻れなかったせいだと思うよ。全員に親切にせざるをえなかったんだ、みんな一緒に同じスペースにいたからね。

ジェームズ・ガン:待って、他に誰がトレイラーに戻れなかった?

エリザベス・バンクス:私、戻れなかった。

ネイサン・フィリオン:遠すぎた。

マイケル・ルーカー:10マイルも離れてた!

ネイサン・フィリオン:凍えるような寒さでずっと断続的に雨が降ってたのも助けになったよ。みんなで暖房炉が煌々と光るテントの下に身を寄せ合って暖をとったんだ。

ジェームズ、最後に鳥の速度を推測しようとしたのはいつ?

ジェームズ・ガン:推測したことないと思う。あの台詞を書いてから実際鳥はどれだけ速く飛ぶのか確かめようとネットで検索したのが最後だね。

ネイサン・フィリオン:どこかにディック・チェイニージョークが。

ネイサン、あなたは『サイレント・ノイズ リベレーション』の製作中ですよね。一作目は予期せぬヒットでしたが、製作陣はどのように再ヒットさせるつもりなのでしょう?

エリザベス・バンクス:ネイサンを出演させる。

ネイサン・フィリオン:そう、僕が出る。そうだな、僕は毎日仕事に行って「どうやってこの映画を守ろうか」って口にしてるんだ。『サイレント・ノイズ リベレーション(原題:White Noise 2)』では、「タイトルが問題だよ。『Whiter Noise(もっと白い雑音)』にしようぜ。『White Noisier(白い騒音)』でいこう。『Still White Noise After All These Years(何年経っても白い雑音)』とか」って。質問はなんだっけ?

マイケル・ルーカー:どうやって映画を守ってるの?

ネイサン・フィリオン:アイデアはこうだ――一作目では我々は低性能テレビを通じて死後の世界からメッセージを受け取ろうとしてた。今回は俺が臨死体験をして、それによって俺自身が低性能レシーバーになるんだ。ホワイト・ノイズが見える。どんなレシーバーも必要とせず見ることができるんだけど、他の誰にも見えないんだ。だからすっかりクレイジーだよ!

それじゃラジオや砂嵐を流すテレビはないと。

ネイサン・フィリオン:あるにはあるけど、見えてるのは俺だけなんだ!

マイケル・ルーカー:ネイサン・フィリオンがトランスミッターなんだ。

エリザベス・バンクス:日用品であることに変わりはなし。

ネイサン・フィリオン:ラジオやテレビはそのままだけどそれが見えてるのは俺だけで、他の全員は「どうかしてるよ!」って。それで大きな緊張感とドラマ性が高まってる。

ジェームズ・ガン:きみなら『ミスター・マム2』でもうまくやれるよ。『ラブ IN ニューヨーク2』とか。

エリザベス、スパイダーマン3にベティ・ブラントは戻ってきますか

エリザベス・バンクス:うん!

今回は出番は多い?

エリザベス・バンクス:カットされる可能性はすべてのものにあるってずっと前に学んだから、どうかな。

ベティーはピーターの初めてのガールフレンドだったと気付いていましたか?

エリザベス・バンクス:私はよくわかってる。サム・ライムに手紙を書いて彼に気付かせてあげた方がいいと思う。

ジェームズ・ガン:きみがヴェノムになる話をしなよ。

エリザベス・バンクス:そうそう。

ジェームズ・ガン:あ、それ言っちゃだめなんだったっけ?

エリザベス・バンクス:噂を広めよう、みんな!

『スリザー2』製作の可能性はありますか?

グレッグ・ヘンリー:前日譚の方がいいな。